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棟朝 雅晴 (Masaharu Munetomo)
北海道大学 情報基盤センター長・教授
(情報科学院情報科学専攻情報理工学コース)
主な研究テーマ
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クラウドコンピューティング
北海道大学情報基盤センターでは、大規模分散学術クラウドシステム「北海道大学ハイパフォーマンスインタークラウド」を構築し、全国の研究者に対してサービスを提供しています。その経験も生かしつつ、クラウドコンピューティングに関する様々な研究を行っています。
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先端的な進化計算手法の大規模並列化
進化計算手法は、それぞれの個体が進化を進めるというアナロジーから、並列化に適した手法であると考えられますが、先端的な手法においては、リンケージ同定などの「遺伝子解析」のコストが大きく、その並列化が重要な課題となっています。また、近年のマルチコア、メニーコアに対応した並列最適化アルゴリズムの開発が求められています。我々の研究グループにおいて、リンケージ同定など先端的な進化計算手法の大規模並列化について、研究開発をすすめています。
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遺伝的アルゴリズムにおけるリンケージ同定
遺伝的アルゴリズムは生物の進化のメカニズムに「ヒントを得て」開発された探索アルゴリズムですが、現実にはむしろ人間が試行錯誤しつつ新たなものを生み出す過程(突然変異は「改良」、交叉は「組合せ」)を模倣しているといったほうが良いのかもしれません。進化的計算は、技術革新(innovation)の方法論として、その重要性をさらに増してくるものと期待されます。特に本研究室では以下に示すリンケージ同定(ビルディングブロックを構成しうる遺伝子座の集合を同定する)を行う手法を開発しています。
- LINC (Linkage Identification by Nonlinearity Check)
- LIMD (Linkage Identification by non-Monotonicity Detection)
- LIEM (Linkage Identification with Epistasis Measure)
- LIEM2 (Linkage Identification with Epistasis Measure considering monotonicity)
- hLIEM (hierarchical LIEM), hLIEM2 (hierarchical LIEM2)
- D5 (Dependency Detection for Distribution Derived from fitness Difference)
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代理モデル(Surrogate Model)を用いた最適化
進化計算などの最適化アルゴリズムを適用する上で、その目的関数の評価に時間を要する問題(例えば、目的関数の評価に長時間のシミュレーションや物理的な実験などを必要とする場合など)については、比較的低コストの代理モデル(Surrogate Model)を構築することで、計算時間を削減することが必要となります。ニューラルネットワークなどの代理モデルを用いた進化計算アルゴリズムについて、研究をすすめています。
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神経進化(NeuroEvolution)
進化計算によりニューラルネットワークの構造などを最適化する神経進化(NeoroEvolution)に関する研究をすすめています。具体的にはゲームプレイの戦略を決定するモジュラーニューラルネットワークの構造を、多目的進化アルゴリズムで最適化するために必要となる技術的課題について検討しています。
担当講義